【2019年8月17日更新】国内ゴルファーの約6割が会員!GDO最新決算情報から読み解くビジネス状況と今後の成長戦略!後編

おすすめゴルフアプリドットコム_GDO中長期戦略解説 決算情報に見るゴルフ関連各社の戦略
おすすめゴルフアプリドットコム_GDO中長期戦略解説

嗚呼、それにしても暑すぎるッ・・・

おすすめゴルフアプリドットコム_台風の進路(気象庁_温帯低気圧になってよかった)
おすすめゴルフアプリドットコム台風の進路(気象庁温帯低気圧になってよかった)

さて、猛暑の次は台風到来と、日本の夏は大忙しですね。今日は前回の財務分析編に続いて、国内ゴルファーの約6割が会員を占めている、GDOについてその成長戦略を読み解いていきたいと思います。

以降は、2019年8月17日時点で手に入る、GDO発表の「2019-2023 5か年 中期経営方針」を元に読み解いていきましょう。

ズバリ、最初にまとめを紹介いたします。

最初に、まとめを簡単に載せると

  • (1)国内:ゴルフ人口は横ばい、EC市場、ネット予約共にスマホ化がさらに進む→ 新規事業/M&Aにより拡大を目指す
  • (2)海外:ゴルフ人口は増加の想定、EC市場はさらに伸びる予定、ネット予約は未知数→ 買収を手掛かりに顧客接点を増やし、サービスを段階的に増やしていく

ことが大きな方針のようです。

では細かいところを掘り下げていきます。

では順に見てみましょう。まずはGDOの考えている中長期トレンドの推移です。

おすすめゴルフアプリドットコム_GDO中長期展望(中計資料より抜粋)
おすすめゴルフアプリドットコム_GDO中長期展望(中計資料より抜粋)

国内:ゴルフ人口は横ばい、EC市場、ネット予約共にスマホ化がさらに進む

おすすめゴルフアプリドットコム_日本のEC化率(ネットショップ担当者フォーラム資料より抜粋)
おすすめゴルフアプリドットコム_日本のEC化率(ネットショップ担当者フォーラム資料より抜粋)

人口、ゴルフ人口ともに下げトレンド、ラウンド数が横ばいに対してゴルフ用品のEC市場とゴルフ場のネット予約は増える見込みなんですね。GDOのソースとは別ソースになりますが、現在日本でもEC化率は進んでおり、2010年時点でわずか2.84%だった比率が2019時点で約2倍の5.79%まで大きくなっています。こちらは納得感がとても高い見立てですね。ゴルフ人口がいる限りにおいては、確かにメリットもあるので予約がどんどん進んでいくでしょう。

海外:ゴルフ人口は増加の想定、EC市場はさらに伸びる予定、ネット予約は未知数

意外なんですが、海外(ここではアメリカ市場を指しているようです)は人口、ゴルフ人口、ラウンド数、EC購入者率全てが伸びているようで、唯一ラウンド数だけが「増減しつつ」横ばいになっているようです。これは、もしかすると、人口が増えている局面においては、「一回限り」と言うことで「何度も回る」人が増えると限らないので、やや弱気な読みとしているのかもしれないな、と感じました。

一点、「ゴルフ場ネット予約」の箇所だけが、なぜか「未知数」とされているのですが、これは日本と違って、ゴルフ場をサイト横断で束ねるモデルが存在しないから、ではないでしょうか。この部分が今後どうなっていくかはGDOの海外の伸びを大きく左右しそうな気がしますね。

海外で買収したGOLFTECはどのような会社なのか?

おすすめゴルフアプリドットコム_GDOの買収したアメリカの会社GOLFTEC

前回の記事でも解説した通り、GDOは2018年にアメリカの会社「GOLFTEC」を買収したようです。この会社、ホームページを見てみると、ゴルフレッスン・ゴルフフィッティング(ゴルフプレイヤーの癖などを見極めて、その人にあったクラブを選ぶこと。私のような初心者はあまりわかりませんが、人によってはかなり差が出るようです)の会社のようです。

いきなりサイトを解説してから広げていくのではなく、このような形でゴルフプレイヤーとリアルな接点を持ちながら広げていく戦略の取り方が面白いですね。言うなれば、メルカリが海外展開を始めるにあたって最初からブックオフのようなリアル/対面購入型店舗を用意して広げていくようなイメージでしょうか(これは管理人osusumeの私見であり、メルカリがそのような動きをしているわけではありません、念の為)。

新規事業としてのサブスクリプションビジネス

さて、セグメントを国内と海外に分けたとはいえ、これまではリテールビジネス(EC他販売)/ゴルフ場ビジネス(ゴルフ場への送客)/メディアビジネス(広告枠)の3セグメントを持っていたGDO。一体どのような新規事業を想定しているのでしょうか。中期経営方針によれば、「サブスクリプションビジネス(月額課金)」に挑戦していくとのことです。

おすすめゴルフアプリドットコム_GDO_ARCCOS
おすすめゴルフアプリドットコム_GDO_ARCCOS
おすすめゴルフアプリドットコム_GDO_TOPTRACER

紹介がされていたのは

  • ARCCOS事業
  • TOPRACER RANGE事業

で、それぞれスマートフォンを使った、ゴルフスコア分析とシミュレーションゴルフ事業のようです。ゴルフももはやフルでテクノロジーを使って上達していく時代なんですね。

全体を通して、

  • 国内は新規事業で芽を作る
  • 海外はゴルフユーザーとの接点を持ち、国内で貯めた知見を海外に導入していく

印象を受けました。これからさらにゴルフを楽しむためのサービスがたくさん出てくることを考えると是非ともゴルフダイジェストオンラインには頑張ってほしいものです。次の決算発表も楽しみにしています!(その際はまた決算を読み込んで解説をしたいと思います。お楽しみに!)