さて、RIZAPといえば、マンツーマントレーニングでボディのビフォアアフターで有名な会社ですが、その中に筋力トレーニング以外にも、RIZAP GOLFというのがあるのをご存知でしょうか。「結果にコミット」というキャッチコピーが記憶に新しいですよね。


まだおすすめゴルフアプリドットコムでは取り上げていませんが、RIZAPはなんと、ゴルフ用のアプリも出しているのです。2019年6月28日に2019年3月期の決算発表もありましたので、今日はRIZAPグループの決算情報を読み解いてみたいと思います。
直近3年の業績推移は?

まず、初めに直近3年間の業績を見てみましょう。
売上高は2016-2017比較で120%、2017-2018比較で180%と順調に伸びており、2018年の売上は2,000億円突破しました。一方で営業利益率は2017年から2018年にかけてマイナスに下がっていますが、こちらは何があったのでしょうか。事業の構成から紐解いていきたいと思います。
セグメント構成は?


まず、RIZAPグループのセグメントは
- 美容・ヘルスケア
- ライフスタイル
- プラットフォーム
の三セグメントから成り立っています。
中身を見ると、売上高は
- プラットフォーム > 美容・ヘルスケア > ライフスタイル
の順で、利益率は
- プラットフォーム(マイナス) < ライフスタイル(マイナス) < 美容・ヘルスケア
となっています。それぞれ利益率のマイナスは、買収した事業の減損だったり、利益を黒字化していくための準備で費用がかかったのが影響したようです。
負債と資産の関係は?

次に、財務状況を見ていきましょう。
まず、バランスシートより。
2016年から2017年で負債と純資産がともに増額しつつも、自己資本比率に大きな変動は見られません。ここの増額は新たにRIZAPの子会社になったワンダコーポレーションの負債が増えたこと、資本は負ののれん発生による利益余剰金の増加が原因だそうです。一般的な目安として、
一般的な目安
- ~10%……倒産の危険が非常に高い
- 10~20%……倒産の危険あり
- 20~40%……一般的な水準
- 40%以上……安定している
だったりもしますので、自己資本比率は極めて高いと言えるでしょう。
キャッシュフローの推移は?

続いて、キャッシュフローを見てみます。直近3年のトレンドとしては、2016年までは財務活動・投資活動によるキャッシュフローはプラスだったのが、2017年以降は投資活動によるキャッシュフローはマイナスになっていますね。有価証券報告書によれば、2016-2017は
- 投資活動のキャッシュフロー減:子会社の取得
2017-2018は
- 営業活動によるキャッシュフロー減:減損の発生
- 投資活動のキャッシュフロー減:子会社の取得、有形固定資産の取得(店舗新規出店)
によるようです。
気になる直近の株価は?

最後に直近の時価総額についてみてみます。ヤフーファイナンスによれば、2019年8月16日時点の株価は288円で、時価総額は約1600億円となっています。株価は2018年9月以降下降トレンドにあるみたいですね。
(後編の戦略編に続きます)